スノーメイト名張「おブログ」

ひとりの部員の目で、活動の一部をご紹介させていただければ・・。

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涸沢滑走!

涸沢滑走!

 2013年5月12日

昨日とのコンディションギャップが大きくて、喜びというか感謝したいような好天の朝を迎えました。

雨でなければ、6時間程度で登れたと思いますし、あれほどつらい登りにはならなかったかも知れませんが・・そういった気持ちをリセットしてしてくれるようなお天気です。

涸沢の朝

モルゲンロート(朝焼け)の時間に写真取りそこなってしまいました。・・窓の結露をガスだと勘違いして、暗い気持ちで2度寝してしまいました。
実は、昨日とは一転して、素晴らしい朝を迎えました♪

涸沢ヒュッテ

涸沢ヒュッテとテント場(日曜なのにテントは2~3張りしか設営されていません。)
ヒュッテも雪に埋もれています。

吊尾根

今朝3時にどこかのコルを登るのだと言って出て行った人達は、もう居ないようです。

常念方面

現在は、小屋裏の落石防止ネットを張っている状況で、小屋前のテラスにはまだ柵もついていません。・・なので、例の穂高カンバンランプもまだ付いていません。

登行

昨日の雨で、沢には4本の雪崩(デブリ)が発生していましたが、今朝は新たにザイテングラートの南側に新たなデブリが出現していました。
今朝は、フルアイゼンで登ります。まず手前のデブリを超えないと・・1日経っているので、安定しているように見えます。

デブリ

全部で5本の雪崩です・・今は、北側の1本目を超えているところです。

ザイテングラートから①

上り始めて2時間・・天気が良すぎて、グサグサの雪になってきました。滑る余力を残しておきたかったので、ザイテングラートの中央でデポしてもらって、少し早い昼食にしました。他のメンバーは、下山時刻まで登れるところまで登ると言って上がっていきました。

ザイテングラートから②

滑落しないように、セルフビレイ(ピッケルを支点にした紐つき状態)して、昼食と滑走の準備をしました。ザイテングラートから下を見た写真ですが、この岩の向かって右を登ってくる時に、アイゼンの爪でウエアの膝あたりを大きく裂いてしまいました。

ザイテングラートから③

・・普通なら小さな穴で済むのですが、滑落しそうな状況だったので、裂けるのを承知で踏み込みました。思った以上に裂けたので、ショックです!もう次は履けないほどひどくやぶけました。応急処置として・・ごはん(ピラフです)ができるまでの間にガムテープで補修しました。

昼食①

昼食は、N口さんが「意外にうまい」と言っていた乾燥食品を持ってきました。・・お湯を入れるとごはんができます。水でも時間はかかりますが、食べられるようになるそうです。小屋でお湯をもらってきていましたので、チャレンジです。・・わくわく♪

昼食②

(高度計で2750mですから)・・何を食ってもうまいですが・・量が多すぎました!・・途中から飽きてきました。

滑走

先行のボーダーが滑り降りていきます。大した斜度ではなく、雪も緩んでいるので、奇声は出ませんが、一期一会というか、一期一滑の滑りを・・・♪
この1本のために、どれだけ苦労したことか・・!!!

下山

小屋に戻って、全ての荷物を詰め込み、小屋番さんにお礼を言って下山です。緩斜面になると、ボードも漕がないといけないので、ストックを出します。

屏風

暖かいので、いつ雪崩れてくるか判りません。・・落ちている岩を避けながら重い雪を下ります。時間的には、登ることを考えると、あっという間ですが・・・。

本谷付近

登ってくる登山者や、徒歩で下山する人達は、スキーで早く下る我々を、うらやましそうに見ていますが、重い荷物を上げた苦労と、重い雪の上を半端無い外足への負荷をこらえながら下ることを考えると・・(素直にお得だとは言えないですね!)

横尾

横尾まで、降りてきました。途中、口数が少ない下山でした(疲労がピークかも?)。・・ブーツでの歩行は、下りでもやはりつらいです。・・いつも思いますが・・遠い!!(よくこんなところを登ってきたものだと感心します。)

横尾→カッパ橋

バスの最終便が17:00なので、いつものことですが、時間が無くて、休憩は最小限・・早足(高速移動)です。
スニーカーでは足裏に豆ができてきますし・・荷物は肩に食い込んできます。(ドMを体感できる3時間です。)

カッパ橋

「この時期に滑っているんだ!」とか、冷ややかな声も飛んではきますが、「すごい・・」とか、うらやましそうな声も聞こえてきます。
このころは、もう体力も気力も残ってはいないので・・「こんにちは・・」もかすれて出てこないことも・・・。

岳沢

やはりここからの景色は最高ですね!・・疲れも吹っ飛びます。
何よりも無事に下山できたことがうれしいです。

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