昨日とのコンディションギャップが大きくて、喜びというか感謝したいような好天の朝を迎えました。
雨でなければ、6時間程度で登れたと思いますし、あれほどつらい登りにはならなかったかも知れませんが・・そういった気持ちをリセットしてしてくれるようなお天気です。

昨日の雨で、沢には4本の雪崩(デブリ)が発生していましたが、今朝は新たにザイテングラートの南側に新たなデブリが出現していました。
今朝は、フルアイゼンで登ります。まず手前のデブリを超えないと・・1日経っているので、安定しているように見えます。

上り始めて2時間・・天気が良すぎて、グサグサの雪になってきました。滑る余力を残しておきたかったので、ザイテングラートの中央でデポしてもらって、少し早い昼食にしました。他のメンバーは、下山時刻まで登れるところまで登ると言って上がっていきました。

滑落しないように、セルフビレイ(ピッケルを支点にした紐つき状態)して、昼食と滑走の準備をしました。ザイテングラートから下を見た写真ですが、この岩の向かって右を登ってくる時に、アイゼンの爪でウエアの膝あたりを大きく裂いてしまいました。

・・普通なら小さな穴で済むのですが、滑落しそうな状況だったので、裂けるのを承知で踏み込みました。思った以上に裂けたので、ショックです!もう次は履けないほどひどくやぶけました。応急処置として・・ごはん(ピラフです)ができるまでの間にガムテープで補修しました。

昼食は、N口さんが「意外にうまい」と言っていた乾燥食品を持ってきました。・・お湯を入れるとごはんができます。水でも時間はかかりますが、食べられるようになるそうです。小屋でお湯をもらってきていましたので、チャレンジです。・・わくわく♪

登ってくる登山者や、徒歩で下山する人達は、スキーで早く下る我々を、うらやましそうに見ていますが、重い荷物を上げた苦労と、重い雪の上を半端無い外足への負荷をこらえながら下ることを考えると・・(素直にお得だとは言えないですね!)

横尾まで、降りてきました。途中、口数が少ない下山でした(疲労がピークかも?)。・・ブーツでの歩行は、下りでもやはりつらいです。・・いつも思いますが・・遠い!!(よくこんなところを登ってきたものだと感心します。)

バスの最終便が17:00なので、いつものことですが、時間が無くて、休憩は最小限・・早足(高速移動)です。
スニーカーでは足裏に豆ができてきますし・・荷物は肩に食い込んできます。(ドMを体感できる3時間です。)

「この時期に滑っているんだ!」とか、冷ややかな声も飛んではきますが、「すごい・・」とか、うらやましそうな声も聞こえてきます。
このころは、もう体力も気力も残ってはいないので・・「こんにちは・・」もかすれて出てこないことも・・・。